自宅に帰って夕食と一緒にお酒を飲むことを「晩酌」といいますが、一方で寝る前に飲むお酒を「寝酒」とも呼びます。夕食が遅くなり、晩酌が寝酒になってしまう人も多く、これらの境界線に曖昧さを感じている方もまた、多いようです。晩酌と寝酒の違いとは、一体何でしょうか？

今回はこの疑問に関して、できる限り具体的かつ、詳細に解説していきます。

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そもそも「晩酌」とは？

そもそも晩酌とは、自宅で夕食と一緒にお酒を嗜むことをいいます。夕方から夜にかけて行うのが一般的ですが、人によっては仕事終わりの朝食が晩酌になったり、昼食が晩酌になったりする場合もあります。晩酌は仕事終わりの解放感やリラックス感からか、飲むペースが上がり、適量以上のお酒を飲み過ぎる傾向があるので、ゆっくり味わいながら飲む習慣をつけることが健康的に楽しむ秘訣になります。

「寝酒」とは？

寝酒とは読んで字のごとく、寝る前にお酒を嗜むことを指します。寝付きをよくし、睡眠の質を向上させることを目的としている方が圧倒的に多いようです。ちなみに英語圏においては「ナイトキャップ」と称し、寝酒が風習となっている国もあるそうです。日本においては不眠症を解消するために寝酒をする人が多いようですが、真の意味で解消できるのかというと、必ずしもそうではないようです。

晩酌と寝酒は何が違う？

では、晩酌と寝酒にはどのような違いがあるのでしょうか？詳しく解説していきます。

飲むタイミングやシチュエーションの違い

晩酌と寝酒では飲むタイミングやシチュエーションに決定的な違いがあります。

晩酌の定義としては「自宅で夕食と一緒にお酒を飲むこと」となっています。生活サイクルが違い、昼夜逆転した生活を送っている人もいるため、必ずしもそうであるとは限りませんが、一般的に晩酌は飲むタイミングやシチュエーションが限定的です。

これに対し寝酒の定義は「寝る前にお酒を飲むこと」となっています。つまり昼間であろうが夜であろうが、自宅であろうがホテルであろうが関係なく、寝る前に飲むお酒は全て寝酒となります。つまり、飲むタイミングやシチュエーションが非常に広範的です。

飲み方の違い

晩酌と寝酒では、飲み方にもかなりの違いがあります。晩酌は夕食を一緒に食べながら飲むことが条件となっていますが、寝酒は寝る前にお酒を飲むこと、もしくは寝る前に飲むお酒のことを指しており、食べながら飲むことが必須である晩酌と、形はどうであれ、寝る前に飲むお酒であればなんでもそうなる寝酒とでは、飲み方に隔たりがあります。

寝酒のほうが睡眠によくない？

寝付きや睡眠の質を向上させる目的で寝酒をする人は多いようですが、その期待に応えてくれるかというと、必ずしもそうではないようです。寝酒は確かに寝付きこそよくなりますが、その後の睡眠に支障をきたし、かえって睡眠の質を悪くするといわれています。実際、厚労省のHP内でも「寝酒は極力控えよう」といった内容の文章が記載されており、満足できる効能が得られずお酒の量が増えてしまい、アルコール依存症を発症する人も中にいるようです。

寝酒はほどほどにし、不眠症の疑いがある場合はお酒に頼らず専門の病院を受診することをおすすめします。

まとめ

晩酌と寝酒はお酒を飲むシチュエーションやタイミング、また、飲み方などに違いがあります。特に寝酒は寝付きや睡眠の質改善を目的に行われることが多いですが、寝付きは良くなっても睡眠の質は逆に悪くなる恐れがあるので注意が必要です。思ったような効果が得られずに酒の量を増やすと、アルコール依存症や肥満症を発症する危険性もあります。晩酌にしろ、寝酒にしろ、飲む量は自分でしっかりコントロールすることを心掛けましょう。