牛たん料理専門店が教える選び方のポイント

牛たん料理専門店として、多くのお客様においしい牛たんを提供してきた経験から、「おいしい牛たんの見分け方」について詳しく解説していきます。

自宅で牛たんを購入する際や、飲食店で注文するときに役立つ知識をご紹介いたします。

1. おいしい牛たんの見分け方とは？

牛たんは部位によって味や食感が大きく異なり、調理方法によって適切な部位を選び、塩コショウのだけで焼き上げる　シンプルな食べ方をする時は、より上質な牛たんを選びましょう。

(1) 色合いが鮮やかでツヤがある

新鮮な牛たんは、薄いピンク～やや赤みがかった色をしており、乾燥していないものが理想的です。黒ずんでいたり、極端に色が濃すぎたりするものは、鮮度が落ちている可能性があります。

(2) 適度なサシ（脂）が入っている

牛たんにもサシ（脂）があり、適度に霜降りが入ったものは柔らかくジューシーな食感が楽しめます。ただし、脂が多すぎると胃もたれの原因になりやすいので、バランスが大切です。

(3) 弾力がありながらも柔らかい

スーパーマーケットなどで陳列してある商品を指で押すことはできませんが、私達は仕込みをしている際に、握ってほどよい弾力があるものが良質な牛たんです。逆に、硬すぎるものは噛み切りにくく、加熱してもパサつく可能性があります。私たちは1本の牛たんを捌く時でも肉質の変化を見極め　たん元、たん中、たん先、と切り分けていきます。

(4) 部位によって選ぶ

先ほどにも少し書きましたが、一般的に出回っている牛たんには大きく分けて以下の3つの部位があります。

• たん元（たんもと）：最も柔らかく、脂が乗っていて旨味が濃い（うすピンクで白っぽい）
• たん中（たんなか）：適度な弾力があり、バランスが良い　（赤みが掛かったピンク）
• たん先（たんさき）：歯ごたえが強く、煮込み料理に向いている　（濃い目の赤）

本当に雑だけど分かりやすい見分け方をお伝えすると。。。

より白い方が上質な牛たんで、焼肉や牛たんステーキには「たん元」や「たん中」が断然おすすめです。

2. 牛たんを購入するときのチェックポイント

(1) 産地に注目する

牛たんは、主に　国産・アメリカ産・オーストラリア産のものが流通しています。それぞれの特徴は以下の通りです。

• 国産牛たん：肉質が柔らかく、旨味が濃い（価格は高め）
• アメリカ産牛たん：脂が適度に乗っていてジューシー（コスパが良い）
• オーストラリア産牛たん：赤身が多く、あっさりとした味わい（ヘルシー志向の方におすすめ）

(2) 冷凍かチルドかを確認する

牛たんは冷凍とチルドの2種類があります。鮮度を重視するならチルド（冷蔵）がおすすめですが、冷凍技術が進化した現在では、急速冷凍されたものも十分おいしくいただけます。購入時には解凍方法も確認し、適切に処理しましょう。

(3) スライスの厚みに注意

牛たんは厚みによって食感が変わります。

• 薄切り（1～2mm）：サッと焼いてすぐに食べられる、定番の焼肉スタイル
• 中厚切り（5～7mm）：食感が楽しめるが、硬くなりすぎない厚さ
• 厚切り（10mm以上）：じっくり焼くとジューシーな仕上がりになる

3. おいしい牛たんの食べ方

おいしい牛たんを見分けたら、次は最高に美味しく食べる方法も知っておきたいですよね。焼き方や味付けで味わいが大きく変わるので、いくつかのポイントを押さえましょう。

(1) たん元、たん中の焼き方のコツ

• 牛たんは強火で短時間が基本。焼きすぎると硬くなるので注意。
• 片面を30秒～1分ほど焼き、軽く焼き色がついたら裏返す。
• 厚切り牛たんは、表面を焼いた後、弱火でじっくり火を通すとジューシーに仕上がる。

　おすすめの味付け

• 塩とレモン：シンプルな塩味で素材の旨味を楽しむ
• ネギ塩ダレ：刻んだネギ・ごま油・塩・レモン汁を混ぜたタレをのせる
• 味噌漬け：味噌ダレに漬け込むことで、旨味が凝縮される
• 天然塩、胡椒、そして　わさび：牛タンの脂とわさびの辛さが相性抜群

(2) たん先、たんゲタ（牛たんの下側の部分）の美味しい食べ方

• 臭み取り：40℃前後のお湯にさらし10分おく　を5回ほど繰り返す

• ボイル：1時間30分ほどお湯が吹きこぼれない火加減で煮込む。

• カット：一口サイズに切り分ける
• 調理：「デミグラスソースのシチュー」　「スパイシーなカレー」　「時雨煮込み」　など相性抜群です。

お好みの調理方法せお楽しみください。

4. まとめ｜おいしい牛たんを見分けよう

おいしい牛たんを選ぶポイントをまとめると、以下の通りです。

1. 色がうすピンクで白っぽいもの～赤みが掛かったピンクのまでを選ぶ
2. 適度な脂があり、ツヤがあるものが理想
3. 弾力があるもの
4. 部位ごとの特徴を知り、用途に合ったものを選ぶ
5. 産地や冷凍・チルドの違いをチェックする
6. 厚みによって食感が変わるので用途に合わせる

また、焼き方や味付けにもこだわることで、牛たんをさらにおいしく楽しむことができます。

牛たん料理専門店として、自宅でもおいしい牛たんを堪能していただけるよう、プロの目線で選び方を解説しました。ぜひ、購入時の参考にしてみてください！