日本において、昔から受け継がれている風習にはいろいろありますが、年末にお世話になった方々へ感謝の気持ちを込めて贈るお歳暮も、その一つではないでしょうか？しかし、いざ贈るとなると、いろいろな人達の顔が頭の中に浮かんでしまい、誰に贈ったら良いのか悩んでしまうことも。そこで今回は、

• お歳暮は誰に贈るべきなのか
• 選ぶ際の基準や注意点はあるのか

この2点について、詳細に解説していきます。いつもお歳暮の送り先について頭を悩ませている方は、この記事をよく読んで解決の糸口を見つけてください。

この記事を読むための時間：3分

そもそもお歳暮とは？

お歳暮とは、年末に日頃お世話になっている方々へ感謝の気持ちを込めて贈る贈答品のことです。その昔、各家庭の神棚に飾る正月用のお供え物を本家や嫁の実家に贈っていたのが始まりであると考えられています。江戸時代には商人たちが取引先にお歳暮を持って挨拶回りをしていたともいわれています。現在は形にこだわらず、友人や家族にもお歳暮を贈る習慣があり、お歳暮商材を自分で楽しむために購入する人たちも増えているようです。

お歳暮は誰に贈る？

お歳暮は誰に贈らなければならないというような決まりがあるわけではありませんが、贈っておくべき相手については予め把握しておいた方がよいでしょう。その贈っておくべき相手とは誰なのか、相手先別に解説していきます。

両親

日頃お世話になっている両親には、その距離の近さからなのか、感謝の気持ちをなかなか言葉にし辛いものです。こういう時こそお歳暮を利用し、心につかえているものを存分に伝えましょう。選ぶ品物は両親が好きなものであれば、何でも構いません。

会社の上司

会社の上司にはお歳暮を贈っておいたほうが無難でしょう。社会人としてこれからの長い年月を落ち着いて過ごすためには上司との関係を良好にしておくことが必須です。1年のほとんどを共に過ごし、いろいろとお世話になっていることもあるはずなので、お歳暮を機に感謝の気持ちを品物にのせて伝えることをおすすめします。

品物に関しては、贈ってしまうことで逆に失礼になってしまうものもあるので、慎重に吟味することをおすすめします。

仲人

結婚して間もない場合、少なくとも今後3年間は感謝の気持ちを込めてお歳暮を贈り続けるようにしてください。また、その後もできる限り贈り続けることをおすすめします。もし夫婦生活の中で困りごとができた場合、二人を仲立ちしてくれた仲人との関係を良好にしておけば、何かと助かるはずです。

会社の取引先

江戸時代には商人が取引先にお歳暮をもってあいさつ回りをしていました。現在も取引先にお歳暮を贈るのは、この流れを踏まえているからではないかと考えられます。基本的に取引先にはお歳暮を贈ったほうが良いのですが、企業によっては贈答品のやり取りを禁止している場合もあるので、事前にしっかりリサーチしてから実施しましょう。

習い事の先生

その昔、習い事の先生に対してボーナス代わりに夏と冬の計2回、月謝約1ヵ月分の現金や商品券を贈る風習があったそうです。この風習をそのままに、お中元やお歳暮を贈る人は今でもいます。しかし、最近では生徒から月謝以外の現金や贈答品を貰うことを禁じている教室もあるので、贈りたい場合は下調べしておきましょう。

お渡しするときの注意点について

お歳暮は今後もお世話になると思われる人に贈るのが習わしです。従って、贈る前に今後もそういった付き合いがあるのかどうかを熟考し、一度贈った相手にはその後も継続して贈るように心がけてください。もし今後付き合いはないものの、その年に限って大変お世話になり、感謝の気持ちを伝えたいのであれば「お歳暮」としてではなく「御礼品」として贈るようにするとよいでしょう。

まとめ

お歳暮を贈る相手に特に決まりはありません。しかし、そもそもお歳暮は今後もお世話になると思われる人に贈るのが習わしなので、そのあたりをよく考えて選考してください。そして、一度贈った方には今後も継続して贈るように心掛けましょう。